ほんざわのブログ

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アナログゲームが1つできるまで〜初心者が0からボードゲームを創った体験談〜 後編

こんにちは、CreaGem(クリージェム)のほんざわです。

前回の投稿からまたしても2週間近く空いてしまっております。

お盆だったし、多少はね?

 

さて、前回に引き続き我々CreaGemがほぼ知識ゼロの状態からカードゲーム・ボードゲームを創るに至るまでの過程を書いていきます。

目次

①ゲームを作ることになったキッカケ

②ゲームの企画

③委託先の選定

④販売価格

⑤東京ゲームマーケットへの出店手続き←今回はココから!

ゲームマーケット参加

⑦まとめ

※前回の記事は1つ前にすぐありますので、ご覧頂いてない方は是非1度ページを戻って頂ければ!

 

⑤東京ゲームマーケットへの出店手続き

まず最初にご注意頂きたいのは・・・

私のこの一連の記事では、「東京ゲームマーケットに出店するところがゴール」みたいな書き方をしています。

と言うのも我々、お恥ずかしながら一般のボードゲーム関係者様たちのオフ会やゲームカフェさんが主催してらっしゃるような試遊イベントなどには参加したことがないんです。本当は出たいんですけどね(泣)

なので、何も知らない方の為に誤解がないように申し上げておきますと、ゲームマーケットじゃなくても自作ゲームを披露できる場はたくさんあります。前述しましたがボードゲームカフェさんが主催してらっしゃるオフ会なんかは非常に魅力的です。我々も本当に気になっております(泣)

それを踏まえた上で東京ゲームマーケットさんの話をさせて頂きます。ホームページがめちゃくちゃワクワクするので是非ご覧頂きたい。

http://gamemarket.jp

こちらのホームページにある通り、ゲームマーケットは「電源を使用しないアナログゲームのイベント」です。ゲームのみならず、ゲームに使うダイスやカードホルダー等の小物類、キーホルダー、TRPGの台本など、ここで手に入るものは多岐に渡ります。我々のような一般出店だけでなく、企業出店のブースももちろんあります。

本題の出店手続きについてですが、いくつかステップがありまして、まずは申し込みフォームから必要事項を入力して送信。希望の出店ブースの規模と日程を選択します。どんなブースがいいか分からないと言う方は、とりあえず試遊台アリのブースにしておいた方が無難かなと思います。(後述します)

応募は抽選制で、応募受付は第1部と第2部に分かれています。1回目抽選漏れしてもまだチャンスあります!

ちなみにこの記事を書いている2019年8月現在、ゲームマーケット2019秋の抽選が全て終了したところですが、なんと今回は応募した方全員が希望通りの内容で当選しているそうです。凄いですよね!出店希望者が少なかったから?いやいや、この業界は年々出店者来場者共に右肩上がりの傾向にありますのでそれは考えにくいです。運営の皆様が頑張ってくださってる証拠なんですよこれは!本当に感謝です。

当選後、ゲームマーケットの出展者用サイトにログインしてゲームマーケットのパンフレットに載るサークル紹介イメージを入稿します。入稿といっても、実際やっていることはゲームマーケットのホームページに閲覧用の画像を載せるだけです。後はその画像を運営さんの方でパンフレットに載せて下さいます。※ちなみに出店者は後日出来上がったパンフレットをいち早く入手できますよ。

ホームページへの入稿手順等はメールで分かりやすく説明して下さいます。出店名や日付の記載に関してもテンプレートに当てはめるだけで大丈夫なので、印刷時のデータ入稿に比べれば楽勝だと思います。

ちなみに我々CreaGemのパンフレット掲載イメージはこちら。

f:id:honzawa_creagem:20190819115941p:image

 

次に製品の搬入方法ですが、当日現地へ自分で持って行く以外に「郵送しておく」という手段があります。我々は合計約130部の製品をキャリーケースに入れて自分で運びましたが、まぁなかなか大変です。(笑)

ちょっとそれは・・・という方は是非この郵送手段をお試し下さい。委託業者様自体はゲームマーケットさんとは別口ですが、こちらもゲームマーケットさんのメール内にてガイドして下さいます。この辺、本当に親切です。

当日が近づいてくるとパンフレットと出店者証、当日の注意事項等のガイドブックを送って下さいます。(なので出店申し込みの際に記入する住所はくれぐれもお間違い無いように!)

これでいよいよ出店当日を迎えるのみです。

 

ゲームマーケット参加

さて、ここから出店当日のお話。分からないことだらけではあったものの、ここまでなんとか漕ぎ着けた我々でしたが、初の東京ゲームマーケット、一言で言うと・・・非常に課題の残る内容でした!

我々が現場で感じたことを書き出してみようと思います。

1、“のぼり”やタブレットによる宣伝!

2、行く人数が少なすぎた!

3、試遊台はあってよかった!

4、イラスト(ゲームの伝え方)は重要!

ざっと思い付くだけでこんなところでしょうか。1つずついきます。

1、“のぼり”・タブレットによる宣伝!

まず会場に入って最初に目を奪われたのは、他のサークルさんが試遊台の前や会計台の後ろに置いている宣伝用の“のぼり”でした。自分たちも一応、100均で買ったA4サイズの写真立ての中に宣伝チラシ的なものを入れて置いておいたのですが、いやーあののぼりはインパクト大ですね。「その発想はなかった!」と思うのと同時にちょっとだけ「それアリなんだw」とも思いました。(笑)

もちろん、スペース的に周囲の邪魔になってしまうようなモノはNGだと思いますが、ある程度までのものなら大丈夫そうだったので、いつか自分たちもやりたいなと思いましたね。

のぼりは用意するにしても制作までになかなかの労力とコストを要するでしょう。しかし、会場にはもっと敷居が低くて実用的なモノが見受けられました。それがタブレットによる動画での宣伝です。ゲームのちょっとした紹介動画を作成しておいて、試遊台の空きスペースにタブレットを置いて動画を流しておく。これが凄かったですね。隣のサークルさんがまさにそれを実践してらっしゃったのですが、呼び込みをしながら横目で「なるほどなぁー!」と感心。通り過ぎる人のほとんどが、足を止めないまでも必ず一度は目で追っている印象でしたね。コレは次回絶対やりたい。

2、行く人数が少なすぎた!

前回お伝えした通り、我々CreaGemはメンバー2人のサークルです。意気込みだけで言えば「別に2人でも何だってやれるわ」って感じなんですけど実際会場で売るとなるとちょっと無理がありましたね。(笑)

どういうことかと言いますと、我々が応募したブースは「試遊台あり」のところでして、「最大8人まで座れるタイプの試遊台」が置かれたブースだったんです。(テーブルのサイズは4人がけ用など、もっと小さいものもあります。

だいたい4人1組で試遊台に来てもらうことを考えると試遊台に2組のお客さんたちをお迎えすることになりますが、それに対して私たちは2人しかいないので1人が「レジ係」になるともう1人がこの2組のお客さんを両方見てあげないといけなくなります。正直甘く見てましたけどはっきり言ってこれは無理です。(爆)

単純な話、最初に来てくれた方々にゲームの説明をしている最中に別の方々が来てくださるだけでももう厳しいですし、3人でいらっしゃった方々の中に自分も人数合わせで入って一緒にプレイすることもあるんですね。こっちがどんなにあたふたしていてもレジ係が場を離れるわけにいきませんし。

さらに言うと、お客さんは限られた時間の中でちょっとでも気になったゲームをいっぱい遊びたいわけです。なので説明に時間がかかってしまうような状況を作るのはもちろん、一度その場で「今遊べないならいいや」と思われてしまったらアウトです。あとは遊ばないまでも話が聞きたいというお客さんに対応する係のスタッフも必要かもしれません。

他のサークルさんがどうだったかと言うと、実際4人くらいでいらしている方々が多かったかなーと思います。中には(恐らくですけど)売り子専門の人をバイトで日雇いしていらっしゃるサークルさんもありました。

しかし我ながらこんなこと事前に予測できただろと思うんですけどね。これは行ってから学ぶようなことじゃなかった気がします・・・。

と、言うわけで我々も次回は絶対、3人以上で行きます!(弱気)

3、試遊台はあってよかった!

これはもう言うまでもなくって感じですけどね!これはあくまで試遊台ナシのブースを選ぶ方々に反対しているわけではありませんが、個人的にはもう試遊台ナシのブースを選ぶ理由って何かあるのかな・・・?って思っています。我々のように人数が足りないなどの理由は多少あるかも知れませんが、基本的には試遊台があって損することはないでしょう。金額的にはどうかと言いますと、私の申し込んだ8人掛けテーブルは約12,000円くらいです。まぁ、分かります。ちょっと高い気もしますよね・・・。で・す・が!何万円もかけてせっかくゲーム作ったのにここをケチってしまうのはちょっと!節約とは違う気がします。

あと個人的には試遊台で遊んでもらってる光景はめちゃめちゃいいですよ。賑わいがあって周囲の人も興味持ってくれます。

4、イラスト(ゲームの伝え方)は重要!

これも当たり前の話になってしまいますが・・・。絵は重要です!

例えば今回我々が持って行った「あっぱれ!トノサマガエル」。私は呼び込み用に外箱とカードを2〜3枚持って試遊台の前に立っていましたが、お子さん連れのご家族からは結構注目を頂けました。これは私が呼びかけている言葉に反応しているのではなく、ぶっちゃけてしまえば単純に子供受けの良いイラストだったからです。同じようにレジ側でもカエルのイラストを見て興味を持ってくださっていた方は結構いらっしゃったみたいです。

個人的な見解ですが我々のような無名サークルのゲームに興味を持つきっかけの大半はやはり見た目なのではないかと思います。なんでしょうね、ツイッターのタイムラインを流し見している時の感覚に近いと言うか・・・。

私なんかは特にそうなんですけどツイッターを何気なくパッパッパと流し見しているときに大抵ちょっと気になるツイートと言うのは、いわゆるバズっているツイートや画像・動画が付いているツイートなんですよね。ゲームマーケットの会場巡回もそれに似たようなことが言えるんじゃないかと思っていて、要は「無名サークルは見た目で集客しろ」ってことです。これが全てではないにしても、ゲームのコンセプトがデザインに全面的に出るものであるべきです。マジで。

「これどんなゲームですか?」と言うご質問、ありがたいことに会場で結構頂きました。私がルールのお話を始めて最初のうちは真剣に聞いてくれているのですが、その興味の大半はどうもイラストのカエルちゃんたちのようで。ルールよりも最終的には「このカエルかわいいですねー」みたいな話に変わっていくんですね。

レジ側のコウノ君もイラストをキッカケにルールの説明を迫られることがあったそうです。←コウノ君曰く「これって〇〇〇〇ガエルはいますか?」と、なかなかマニアックなカエルの名前を出されて困惑してしまったそうです。(笑)

では次に、持ち込んだもう一方のゲーム、「黒蛇神社」はどうだったの?と言う話に移ります。

結果から言うと・・・売れ行きはカエルゲームの半分程度でした。(泣)

正直なことを言いますと、私はカエルよりもこっちのヘビの方が「イケる」と思ってたんです。理由は単純にこっちの方がボードゲームとしては間違いなく面白いからです。こう言わないと話が進まないので敢えて言いますが、黒蛇神社のゲームシステム自体は我ながら結構自信があります。心理的な陽動や駆け引きが好きな人には絶対ウケるはずだし、会場に来るのはどっちかっていうとご家族連れよりそういう心理戦が好きなユーザー層だと思っていたので、当初の個人的予想では売れ行きは【カエル1:2ヘビ】って感じだろうなーと考えていたんです。

ところが、結果は逆でこっちの方が足を引っ張る結果になってしまいました。話が若干被りますが、これが売れなかった理由は大きく分けて2つあって、「ゲームの説明がうまくいかなかったこと」「見た目だけで魅せられる物になっていなかったこと」が挙げられるでしょう。ゲームの説明については大半がスタッフ数の問題に起因するところが大きいのですが、最大の難点は「言葉だけで面白さを伝えるのがめちゃムズい内容だった」っとことです。これは多分実際にやってもらわないと本当に分からない。1プレイ15分はかかる上にスタッフも一組分しか接客できないと言う状況がもうダメダメだったかなと思いますね・・・。

もう一つが本題の「見た目」です。いや、はっきり言ってパッケージイラストはだいぶいいんじゃない?って思うんですよ。鳥居と蛇の渋さや怪奇的な感じは伝わると思うんです。ただ内容物をカエルのゲームと横並びにして見たとき、なんというか華やかさがないんですよね。

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↑カエル

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↑ヘビ

こんなに赤裸々に言ってしまっていいのだろうかと思い始めましたが自分への戒めのために。(爆)

1つ誤解しないで欲しいのは、「面白さが伝わりにくかったなーと言う話をしているだけであって、実際遊んでくれたら絶対面白いから!」ということ。話戻ります。

ご覧のようにですね、カエルちゃんは1枚ごとに背景絵まで全て変えていて彩がありますが、ヘビの方は怪奇的なテイストやシンプルさにこだわり過ぎてしまい、なかなか見た目から入ってもらいづらい内容になってしまったかなーと。このゲームは神様の祟りに遭う巫女たちのお話なのですが、それが文字通りただのお話になってしまっていて、言葉で伝えないとその世界観が分かりにくい状態だっだんですね。前述の通りコンセプトが全面的に出るデザインとはこのこと。絵で分からせるという観点から、コンポーネント内にもっと具体的な描写を用意しておく必要があったかも知れません。例えば「実際に祟りに遭う瞬間の絵」とか「生気を喰われて廃人になった巫女さん」とか、一目で「あ、これホラーゲーなのかな?」なんて思ってもらえるようなもの。システム上は必要なくても遊んでもらうためには必要なんだと知りました。

 

⑦まとめ

さて、ここまで約5900文字。(細)

前編から読んでくださった方、長いことお付き合い頂きありがとうございます。後編だけ見たと言う方、前編のが為になりますよ。

いかがでしたでしょうか。自分で書きながら新たな考えにたどり着いたり、改めて振り返ってみて反省点がはっきりしたりと自分にとってもいい機会でした。私は「よしやるぞ」と思ってからすぐ「やっぱいいやw」となってしまう人間なのでなかなかこのボリュームの記事は書けません。この最後の文を書いている今もだいぶ頑張ってます。

しかしそんな私でもこのゲーム作りは苦にならずにやり遂げることができました。人間、モチベーションで解決しないことなんかないと信じて現在も新たなゲームの制作やイラスト依頼の受注に励んでおります。

最後になりますが、次回作はこれらの経験や反省を活かしてもっともっと良いもの作ろうと思ってます!是非、我々CreaGemの今後にご注目下さい!

以上、「アナログゲームが1つできるまで」でした!

またね!

 

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↑次回作 「マスターさん つぎ、どうします?」東京ゲームマーケット2019秋出店。

 

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